事故物件表記の定義が変更。大家のメリットは?

訳あり物件 社畜流不動産思考
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入居前の告知義務化がされている事故物件。

この告知義務の基準整備が進められ、一部の告知義務が変更になりました。

その中で誤った情報や、弱い立場を逆に悪用する入居者や匿名性を武器に嫌がらせをする人も。

 

おはこんばんにちは、社畜です(=゚ω゚)ノ

大家業を営む上で、背負うリスクがあります。

数えだしたらキリがないですが、大家を悩ませる事象は大きなカテゴリーに分ける事ができますので、まずは以下に簡単にまとめてみます。

大家が抱える主要な悩みの種
  • 家賃滞納リスク
  • 個別の生活マナートラブル
  • 物件の維持管理費、大規模修繕計画、建替え検討や売却
  • 入居者の夜逃げ、自殺、孤独死

家賃滞納は昔から自主管理されている大家の大きな課題ですが、今では家賃保証会社があるので、大家的にはリスクを縮小して運営が可能です。

入居者間トラブルに関しても、管理会社のサービス向上に伴い大家が仲裁に入ることは皆無となり、不動産経営は一定の固定費を支出する事で、自由な時間やストレスから解放されやすい事業に。

修繕についても、計画的に資金プールや保険を活用し運営できれば、大規模修繕の際にも十分に資金繰りが可能となり、今や「計画性の有無」で不動産事業は成功する可能性が高い事業(投資)と成り得ます。

しかしながら、人の死というものは誰にもコントロールする事はできず、その日は前触れも無く突然に訪れてしまう事が多いのです。

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事故物件の告知義務が変わる

 



2021年9月に正式発表されている情報は以下の通り。

事故物件告知義務ガイドライン案

«発生後に3年間の告知が必要な事項»

殺人、自殺、火災事故などで死亡した場合

特殊清掃(腐敗臭やシミの清掃)が実施された場合

«告知する義務を負わない事項»

  • 病死、老衰による事故では無い死亡
  • 転倒などによる不可抗力で発生した事故による死亡
  • 年齢に関わらず「飲食時にノドに詰まらせて」の窒息死(不可抗力)
  • 孤独死であり、かつ死亡から発見までの日数が比較的早期に発見された場合 

要は入居者の心理的瑕疵の大きさを検討し、そこに一定の基準を設け検討されたという事でしょう。

事件性が高い事項は告知義務を明確化し、不可抗力で起きている事案は告知義務を持たないという、一般的に考えれば真っ当な判断基準です。

大家と入居者で見解が違う認識が課題

貸す側の心理として「義務の無い事は話したくない」でしょうし、借りる側としては「全部事前に教えて欲しい」のが互いの言い分。

中には家賃が安くなるから「事故物件を借りる人」も居るそうですが、大多数の人は事故物件には住みたくないですよね。

この辺の告知義務は、今後の賃貸経営に色々なトラブルが起こる可能性もあり、国土交通省で制定するガイドラインとなると、大家と企業側には「落ち度は無い」との判断になるでしょう。

ただ、わたしの所有物件で告知義務の無い事案が発生した時に「聞かれたら隠さずに答えて下さい」と指示は出すでしょうが、やはり「わざわざ告知する事はない」と思います。

実際のところ自殺や他殺、火災事故でなければ、一般的には「事故とは処理されない」のが普通です。

人の噂も75日、事件は風化されるが物件価値は戻らない

事故物件の認定を受けた場合、大家を一番悩ませるのは「売却するか」「値引きが何処まで指されるか」でしょう。

購入する新しい大家も一定のリスクを承知の上で購入する事になり、当然価格交渉が入るのが定石でしょう。

こういう物件は地元民の大家ではなく、地元外の大家に「お値打ち物件」として販売される事も多く、現地に居ない大家としては「安く買えるし自分が住むわけではないから」と、案外軽く考えている人も多かったりします。

告知義務の3年が過ぎたら「告知義務は解除される」わけですから。

社畜
社畜

事故物件は何かとマイナス要素が多いですが、

売りに出た事故物件をメインに購入する大家も存在します。

利回りが半端なく良いので、視点を変えると「お宝物件」なのです。

ネットにある事故物件は、嘘の情報も多い

知り合い大家達の間で鉄板ネタですが、事故物件を細かく記載しているサイトがあります。

部屋を探す際に参考にされる人も多いですが、私たちの間では「間違った情報も掲載されている」との認識です。※私たちの認識です。全部調べたわけではありません。

同じように私たちの大家仲間の間で「逆に拘りが強すぎる入居者を排除できて有り難い」と言っている大家もいます。

わたしは「夜逃げされた」ことしか無いので、実際のところはどうなのだろうと思いますが、内容や動機がどうであれ「面倒な入居者」は避けたいのには同感です。

大家仲間
大家仲間

俺の東京の物件が事故物件にされていて不動産会社に説明を求めたら

「そんな履歴は絶対無い。先日まで最初のオーナーが住んでましたから」と

言っていたので、前オーナーに聞いたら、やっぱり間違いだったよ。

社畜
社畜

えぇ!どうすんの?サイトに問い合わせて修正してもらったの?

メチャメチャ損害被ってるじゃん

大家仲間
大家仲間

誰かに貸し出す予定はないし、サイト側から何か反論とかされて面倒に巻き込まれたくないから

そのままにしてあるよ(笑)、しょせん「参考情報」だからね~

変わる日本人の感性、誹謗中傷を深く考えず言動する風習

最近の日本では「過去の出来事を吊し上げ、偽りの正義を掲げる偽善者」が増えている気がします。

主にSNSで匿名の世界でのみ声高らかに批判する人が多いでしょうが、正直見ていて「この人達は自分たちは一般人だから攻められない」とか「誰かを批判することで自分の存在感を感じたりストレスを発散している」だけなんだろうなと思います。

本当に人格のある人は「素性を明らかにして発言」「危ういコメントログは残さない」など「先の見解を認識した節度有る行動」をしています。

今回の告知義務に関しても一部の後先考えない人達から「告知しないなんて考えられない」とか「弱者いじめだ」とか発言している人もいるそうで。

実際、家賃を払わなくても強制退去が難しい大家の方が弱者で、「少しでも支払えば退去はさせられない」と「法を悪用している入居者」の、どちらが弱者なんでしょうね。

情報の一元化で悪質入居者はブラックリスト化されるのか

クレジットカードや金融機関などで情報共有されているクレジットヒストリー制度(CIC情報)ですが、不動産賃貸の世界でも「業界の中で悪質入居者の追出し」の声が上がっているそうで。

個人情報管理などの壁はあるそうですが「家賃保証会社管理」で情報を一元化する事で、全国の悪質入居者を把握できる事になれば(家賃保証審査が通らなければ入居はできない)、大家にとっては健全な経営ができるようになり、マジメに家賃を支払っている人達に部屋を貸せるので、大家・入居者・管理会社の三方良しの構図が出来上がります。

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