新築物件利回りは今後低迷する

新築住宅工事中 社畜流不動産思考
スポンサーリンク

おはこんばんにちは、社畜です(=゚ω゚)ノ

建築資材の高騰が新築大家と入居者へ影響が出ています。

2022年1月に完成した私の新築物件はギリギリ高騰前の資材を使えるので利回りに問題ありませんが、取引先の建築会社から聞いたのは、私以降からの新築物件は同じ仕様の場合で「数百万円単位の値上がり」になってしまうそうです。

社畜
社畜

新築物件で建築費が100万単位で上昇すると、田舎ではリスク率が爆上げします。

なぜこんなにも建築費が高騰しているのでしょうか。

今回は建築資材の卸売り現場で何が起こっているのかを書きます。

そこには深刻な海外市場が複雑に絡み合っている事実が浮かび上がります。

スポンサーリンク

建築木材が購入できない!? 輸入に頼る日本で何が起こっている?

コロナ禍によって世界中の飲食店やエンターテイメント業界は大打撃を受けており、まさに死活問題に直面。

そんな中で業績が伸びている通販業や運送業など、コロナ特需と言われる業種も存在するのが事実です。

その好景気の部類に入っていたのが建設業。

明日の収入すら不安に感じる方が多い中、なぜ建設業界は空前の好景気に見舞われたのでしょうか。

 



建設ラッシュが押し寄せているアメリカと中国経済

コロナ禍の影響により、世界中で建築需要が高まっているのですが、その代表格がアメリカと中国経済になります。※2022年1月現在

発端は世界各国で金融緩和策を講じたことによる影響が大きかったのですが、アメリカと中国などの巨大マーケット市場とも言われる両国の中で、コロナによる在宅時間の増加により都心の賃貸住宅や分譲マンションから都心から離れた郊外の戸建て購入や建築へと生活環境のシフトチェンジをする人が急増し、住宅建築市場が凄い勢いで好調に推移していたのです。

社畜
社畜

日本でも変わりつつある都心生活からの脱却。

海外でも本格的に郊外への移住が進んでいました。

輸出業者が日本市場より中国市場を選択

日本の場合、建築資材は外国からの輸入に頼る部分が高かったのですが、カナダ等の原材料輸出国がコロナ禍の影響により「アメリカに優先供給と利益率の高い中国への輸出」を強化したのをご存じでしょうか。

日本市場は非常に材質などの品質基準が厳しく、輸出先も日本仕様に材木を加工するのにコストがかかります。

更に日本の商社は価格面でも非常にシビアで、ここが今回の問題点になっているとの話を業者から教えてもらえました。

安くて高品質を求める日本の意識が、今回は仇となってしまったのです。

 



中国は輸出業者に有利な条件で材料の確保を始めた

中国に建築木材の多くが輸出されている内情には「輸出業者にメリットが多い条件」が存在します。

先に書いた通り、日本は輸入木材への品質検査が非常に厳しく、材料を加工した状態で輸出をさせている事が多いです。

これは、原材料のままで仕入れた場合に国内で加工を行う人件費が高いため「原価が上がってしまう」ためで、輸出業者にすると「手間もかかるし価格も安価」でうま味が無いのです。

対して中国市場は「売却単価が高い」「輸出材料への品質も加工なしでOK」と言った状態で、とにかく大量の材木を輸入したがっています。

私がバイヤーでも中国に輸出してしまう程の好条件ですね。

社畜
社畜

余計なコストがかからず、高値で大量に買ってくれる。

こんな顧客が出てきたら当然ですが、売却先を変えてしまいますね。

日本の商社が材料の争奪戦を開始

こうした中で、日本も建築市場の需要が高まっているにも関わらず「材料がない」状態に陥っているため、需要と供給のバランスが崩壊寸前まで来てしまったのでしょうか。

同じ物件で数百万円もコストが高騰するのは、ある意味バブル状態と同じ現象です。

こう言った中、日本の商社も新たな仕入れ先や既存輸入先との交渉を行っていますが、有効な手立てに至っていないとの事。

材料の高騰は、一般住宅販売価格の高騰にも影響を及ぼすので、今後は中古戸建て市場に脚光が浴びて行く形になるでしょう。

 



国内の職人不足も深刻な状態

建築費の高騰は何も材料費に限らず、人件費の高騰も大きな要因になっています。

現代社会において「職人不足」は建築業だけに限らず多くの業種が抱える問題。

少子化問題だけでなく、職人の世界への魅力や稼ぎの問題、属に言う「職人特有の世界」にも何かしらの改善や変化をしなければ、今後も人材不足による工賃の高騰は続くでしょう。

そうなると中古市場やDIY・リフォームなど「再利用する工夫」も必要になり「新築は贅沢品」となって行きます。

その場合「新築アパート」も希少価値を増し「新築プレミア家賃の高騰」も考えられるので、最終的に入居者の負担が増える事となりそうです。

 



資材が高騰している状態では様子見

新築物件の単価が高騰する事により、次に起こる現象は建築会社の下請け叩きでしょう。

これによって増々職人不足や倒産企業が増えると、いよいよ建築業界の淘汰が始まってしまいます。

元請業者も下請け業者が今までの金額で工事を請けてくれなくなると利益率が大きく下がるため、結局最後のシワ寄せはエンドユーザーの私たちに被せられる事に。

そうならないためにも日本の輸入商社には新しい輸入先の開拓や、既存取引先との輸入再開に向けた商談を頑張って頂きたいものです。

リフォームしたくても、肝心の材料や職人が居ないのでは、日本の優秀な建築技術の継承も途絶えてしまう危険性があります。

ブログ運用で社畜が使ってるサーバーはこちらです

コメント

タイトルとURLをコピーしました