おはこんばんにちは、社畜です(=゚ω゚)ノ
コロナ禍において多種多様な業界で様々な事業形態の変化が起きています。
特に顕著なのが飲食店で「効率が悪い」「客単価が落ちる」と言われているテイクアウト事業に参戦するお店が急増中。
時代は常に変化し続け、変化に対応できない企業は自然淘汰される。と専門家が揃いもそろってコメントしています。
得てしてコメンテーターというのは、後出しジャンケンでもっともらしい発言が出来る、良い商売だな~と思います。
日本でニュースがある限り出演機会が多いですしね。
本日は、今後衰退するであろう企業の典型と思われる「一族経営」について、私なりの考えを書きます。
高度経済成長を支えた一族経営
戦後の日本高度経済成長を支えたのは一族経営と言っても過言ではないでしょう。
現在の大手企業も始まりは全て一族経営からだったと思います。
そこから時代の流れや、更なる企業発展に伴って「事業規模拡大」「雇用拡大」「株式上場」といった流れの中、脱一族経営を成し遂げた企業が今も数多く存続しています。
昔の経営者は良くも悪くも「社員は家族」という方も多く、社員も「会社の発展と社長のため」と、毎日頑張って企業の発展に努めてきました。
まさに「皆が同じ目標、会社の未来を考えて行動する」と言う事です(`・ω・´)
創業者は家庭を犠牲にしてでも会社の発展と社員やその家族のために必死で事業に打ち込んできたと考えると、私の様な小者には「その壮絶さ」を理解する事は難しいです。
今の日本が先進国と呼ばれるようになったのは、間違いなく諸先輩達の絶え間ない努力の賜物だと、心から感謝しています。
成熟期を迎えた日本に訪れる思考のズレ
時は昭和→平成→令和と移り変わり、私たちの生活水準は世界でもトップクラスになりました。
雨風を凌ぐ住居があり、贅沢を言わなければ何かしらの仕事があり、国の社会保証制度も確立され、治安の良さも世界トップクラスとなり、貧困層の多い国から見れば「夢のような国」に見えるでしょう。
経済の成長と伴に国民の思考にも変化が芽生え「価値観の尊重」や「選択の自由」など、戦後の日本からは想像もできない程に、私たちは恵まれた環境で生きています。
しかし、ここで企業経営に大きな歪みが生じてしまいます。
それは一族経営による時代との価値観の相違です。
創業者が第一線を引退すると、その事業継承は一族である子どもたちへとバトンが引き継がれます。
ここで「価値観の違い」が引き金となり、一気に企業の勢力図が変わる事となりました。
創業者世代との確執による企業の機能不全
よくある話ですが、世代交代後に上層部の刷新や経営方針の転換など、創業者世代と経営方針で衝突が起こる企業が激増する事となりました。
両者の言い分は大体が「昔ながらの経営」と「時代の変化に伴う方針転換」でしょう。
ゼロから今までの発展を築き上げてきた経営に、間違いは無かったと思います。
しかし、時代の流れにより「新たな市場や考え方」が生まれ、時代のニーズにマッチングしなくなってきた物があるのも事実です。
どちらが正しく、どちらが間違っているかの「白か黒か」では一概に決める事ができない問題の壁を一族経営は必ず迎える事となります。
そもそもですが、この系統の話は「互いの論点が噛み合わない場合も多く」最悪の場合、企業内の業務に支障を来す大事に成りかねない問題に発展する事も。
会社のトップが社員に発信する経営方針が、課や部の上司から「まったく違う指示が飛ぶ」事もあり、こうなると最前線の現場は混乱し「企業が機能不全」を起こすのです。
叩き上げと七光りの攻防に巻き込まれる
創業から多くの苦難を創業者と乗り越えてきたベテラン社員。
最終的に会社の人事に逆らうことは出来ず、不条理な配置転換や待遇の低下を招きだすと、もう会社は大変です。
「親の七光り」と揶揄され、実は素晴らしいビジネスセンスを持っていた子どもたちも「抵抗勢力」によって、社内の改革に大きな遅れが出る事となります。中には本当に七光りだけの人も居るのですが・・・
徐々に社内の活気は失われ、経験値の少ない若者に大きなプロジェクトを任せる事も多くなり、社内の役職者にも大きな変化が訪れます。
今までの上司が部下に降格させられたりと、どこか社内がギクシャクした雰囲気に変わっていくのです。
こうなると「新興勢力」が登場し、社内は「派閥争い」のような「新旧世代の確執」が生まれだします。
こうなると強固な組織の回復は不可能です。
派閥争いは紙一重の諸刃の剣
ドラマ等で見かける派閥争いですが、私は「良い派閥争い」と「悪い派閥争い」が企業には存在すると思っています。
互いを高めあい、良きライバルとして会社の発展に努める「健全な派閥争い」であるなら、その会社は更なる発展と、働く社員にとって環境の良い職場になってくれるでしょう。
しかしながら残念な事に日本の派閥争いは「蹴落としあい」の派閥争いが主流です。
そこには「企業や顧客のためではなく自身の出世のため」だけの骨肉の争いが繰り広げられます。
この争いにトップである社長が一定の抑止力を発揮すれば良いのですが、これまた「社長を如何に丸め込むか」「社長を持ち上げて味方につける」かの「戦いの武器の一つ」にされてしまう事が多いのです。
これにまんまと社長が乗せられてしまうと、完全に企業は終焉を迎えます。
強すぎる社長も企業が衰退する要因に
次に会社が衰退する原因は「社長の権限が強すぎる」体制に企業が変わってしまう怖さです。
事業を継承した子どもたちは「自分は会社で一番偉い」「自分には経営のセンスがある」と過信してしまう事も多く見受けられます。
実際に現場で何年も下積みし、結果を残してきた「叩き上げの子ども」なら良いのですが「何一つ不自由なく」「人の下で働いた経験がない」「挫折を知らない過保護教育」で育ってきた経営者に世代交代すると非常に危険です。
こういう経営者は「全ての決定権を現場から取ってしまう行動」になりがちで、働くものが「思考を停止」してしまう恐れが高くなります。
考える事を止めた上層部の思考は、徐々に部下たちへも伝染し、会社全体が「事なかれ主義が蔓延する組織」へと衰退して行きます。
私が見てきた衰退する企業は、このパターンが一番多いです。
出世の上限が見えていてモチベーションが上がらない
一族経営の最大の弱点は「出世に上限がある」事だと言われます。
どんなに頑張って結果を出し続けても昇格できる最終ポジションは決まっている状況で起こる結末は「上へ昇り詰めたら保身に走る」事でしょう。
上限まで昇格するのは一部の限られた人だけで、それ以上の出世が見込めないのが確定している状況下では「出世に興味がない人材」や「出世を諦めた人材」が日常業務を熟す事となるため「事業の発展性に支障が出る」可能性が高いです。
その企業の業務に「遣り甲斐」や「充実感」を感じられるのであれば良いのですが、モチベーションが低い人たちが数多く働く職場では、気持ちの維持は相当困難な環境下であると考えます。
こうなると、必然的に転職や独立する人が増え、優秀な人材であればある程に流出して行く事となるでしょう。
一族経営は社長も被害者の可能性が
一族経営の社長の中には「社員を大切に想う人」も勿論います。
社長の交代により環境改善や業績が飛躍的に改善された例も数多く存在します。
そこには「創業者との確執」や「粘り強い改革精神を持ち合わせた資質」が見え隠れします。
そして絶対的に外せないのは「社員と伴に汗をかいている」ことが多く、前経営者の反面教師的な要素が必ず存在します。
ワンマン経営でもカリスマ的な経営者、人望があるが商才に乏しい経営者、両方に恵まれた経営者など、様々な人材が居るように経営者の人材も様々です。
ひょっとすると「本人が望まない社長就任」なんて境遇の方も中には居られるかもしれません。
まとめ
現代は「卒サラ」「脱サラ」ブームの再来と思う程に様々な成功者が数多く誕生しています。
つまりは「創業者」が量産された高度経済成長時代の再来になっているのです。
フリーランスという言葉が世に認知されている現代は、あの頃とは様相を変えていますが、経営というカテゴリーで考えた場合、まさに第二の高度経済成長時代と言っても過言ではないでしょう。
様々な価値観、様々な商圏や商材の誕生により、新たなビジネスチャンスが生まれている日本国内において、普遍の経営術を模索する新時代の幕開けに私たちは立っているのかもしれません。
コメント