老舗病から脱却できない企業の未来

業績グラフ 社畜の労働日記
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マルチタスクが流行した時期に大きく人事体制を変えた企業は多い。

しかし、現代はマルチタスクから専門職育成に時代は揺り戻しが起きているにも関わらず、未だに旧態人事体制と評価制度を続ける企業も。

 

おはこんばんにちは、社畜です(=゚ω゚)ノ

昔から問題になっている「老舗病」や「大企業病」というワード。

わたしが勤務している会社も「1世紀企業」「地元ではソコソコ大きい企業」であるが故の問題を抱えています。

さらには「一族経営」というジャンルも加わり、ここ数年の社会情勢の大きな変化に取り残されている感も。

今回は、今後の日本企業の変化について「社畜目線」で好き勝手に雑記します。

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無意味な人事異動と評価制度

 



ある程度の企業規模に成長すると、何故か定期的な人事異動制度が導入する企業が増えます。

様々な経験を通してスキルアップや人員の交流、適材適所の人員配置など理由は様々ですが、実は企業への愛着心と長期勤務を阻害しているのが、この人事異動。

わたしの会社も昔は「業務スペシャリスト集団構築型」で、人事異動が起こると社内がザワザワした程に異動が少ない会社でした。

その分、配属先業務に特化したスタッフが多く「匠の集団」的な課が多く、逆に色々な取り組みや問題解決、トラブル解消が容易にできていた感じがします。

突如出現した人事異動による評価制度

事の発端は、公務員から転職してきたスタッフが人事課に採用された時期くらいからでしょうか。

公務員は不正防止のために銀行などと同じように「定期的な人事異動が慣習」な組織です。

これが私の会社でも採用となり、給与の「人事評価」「異動なき者は出世しない」などの変な風習が蔓延するようになってしまいました。

長年に渡り技術や経験を積み上げてきた人は「それ以外の仕事ができない」とマイナス評価になってしまう人事査定制度になってしまったんですね。

まさに大企業が採用する「異動しないと出世しない」「異動が嫌なら依願退職」的な社風が地方の中小企業レベルでも構築されてしまったわけです。

聞いた事もないコンサル会社と契約し始め、更に社員の異動や査定方法が変な方向へとシフトしていったのも、この時期位からです。

上司が部下を査定する「不完全な感情査定」が引起こした悲劇

個人のスキルが正当に評価される査定なら誰も文句は言わないですが、ここが私の会社では最大のネックとなってしまいました。

出世を目指す事だけを考えている社員は、仕事よりも上司のご機嫌取りに没頭し、査定を行う人間は「個人的感情や思いこみで評価」する残念な組織へと短期間で成り下がってしまいました。

本当に必要な人財(材)は、上司の評価に興味が無く、より良い商品を作る・販売する事に注力するのですが、上手に上司とコミュニケーションが取れません。

これにより、大小様々な衝突も社内で勃発する事になってしまい、今まで反論できなかった管理職が「人事考課でマイナス査定する」という荒業に出てしまったのです。

社畜
社畜

ここで誰かが、変化を止める事ができていれば将来が違ったかも。

公務員転職さんの弁に誰も反論しなかった「人ごと感覚」が招いた最大の失敗かもしれません。

マイナス査定で給与カット。評価した自身の給与はうなぎ上りの矛盾

会社として一番のコストは人件費です。

ここを押さえ込むことで企業の利益は上がりますが、それは「現状の売上げをキープできた時」であり、コストカット以上に売上げや収益が下がるのでは本末転倒なのは知ってのとおり。

しかし、私の会社は基本的に利益率の高い商品を扱っていた事もあり、昔から「コスト意識が低い環境」の企業で、赤字事業があっても「全体で黒字」だったためにコスト意識が非常に低い企業になっていました。

社畜
社畜

自営業者でないため、コスト意識が低いのは考えられますが、

役員を始めとする上層部・管理職にもコスト意識が希薄だったのは

後になって知る事となります。

いわゆる「ザル経営」でも成り立つ程に昔は儲けていたんですね~

有能社員の脱落に始まった、急激な売上げの減少

不条理な人事評価制度により、今まで主力として業務に従事していた社員は次々に退職・転職をして行きました。

売上げの大幅な減少や、今さら気がつく「高コスト体質」に更なる人件費の抑圧が拍車をかける事となり、負のスパイラルが始まりました。

最後の砦を最初に実行してしまった悲劇

本来、企業が無駄な経費を削減するには「仕入れ先との価格交渉」や「生産性の効率アップ」などの側面から手を付けるのが王道ですが、わたしの会社が最初に着手したのは即効性の高い「人件費カット」でした。

簡単に言えば給与カットや欠員の補充無しで業務を遂行するわけですが、これは本来「最終手段」として行われる「末期企業の苦肉の策」なんです。

これを最初に行ってしまった事により、若い社員は次々と転職活動を開始し、ただでさえ労働に対して報酬が少ないと言われていた私の会社では、鬼のように社員が脱出していきました。

現場は人員補充も無く、次々に疲弊してダウンする社員が続出。

わたしの様な社畜達からも「さすがに限界を超えている」との愚痴がこぼれる状況に。

しかし、残念ながら会社が考えていた思考は「人件費をもっと削れ」「新規採用を抑圧しろ」ですから、現場にはしかばねがゴロゴロ発生する状態に。

社畜
社畜

人件費カットは直ぐに効果が確認できる反面、副作用が発生する諸刃の剣です。

普段からコスト意識を持たない人種ほど、この手法を最初に実行し、後に後悔するのですが、私の会社は更なる拍車がかかる最悪の事態となりました。

出世するために更なる上層部へのアピール合戦に拍車

こうなると給与を自身の力で上げるには「出世」しか道は残っておらず、管理職は自身の生活を守るために、更なる自己アピールに没頭する始末。

一部の平社員も「客より出世だ!」と、鬼気迫る「上層部アピール」と「蹴落とし密告」のオンパレード状態に変わって行きました。

完全に現場は「駒」と化し、長年頼りにしていた貴重な人財は次々と新天地に移籍。

完全に会社への愛着がなくなり「互いに引継ぎも行わない」という無残な状況に突入しました。

こうなると、企業にとって重要な「人材育成」が「出世させない環境作り」に現場がシフトして行くのは当然の結末で、今まで離職率が低かった会社も「3年以内に半数以上が離職する企業」となってしまったわけです。

尋常ではない田舎企業の離職率で、みるみる下がる企業の質

上は出世レースに大忙し、下は誰からも仕事を教わらずに現場に放り出され「精神を病む」「客に怒られモチバーション皆無状態」、中間管理職は上下からガンガン言いたい放題文句を言われ「鬱状態続出」という、絵に描いたような朽ち果てる企業像に向かっています。

今では10年以上勤める社員が2割も残っているだろうか・・・、ギリギリ居るかな。

更に離職率の高さが地元でも噂となり、求人を出しても応募が来ないという惨事になり、色々なエージェントに高い報酬を支払って何とか採用するも、数年も経たずに離職される無惨な経費の垂れ流し状態になっています。

残っている管理職は社歴だけで信用されていない悲しい現実

わたしも含め、現在残っている管理職は部下達から「一族の飼い犬」「仕事ができない無能集団」「社歴だけの出来損ない」「転職できない無能&臆病者」みたいな散々な言われようです(笑)

わたしは大家業が本業なので、あまり気にしていないのですが一部の管理職は「あいつ生意気だから飛ばす」とか「大した仕事していないのに生意気だからマイナス査定」とか、にわかに信じがたい発言をしている管理職もおり、まさに漆黒企業の名に恥じない衰退ぶりです。

課の社員達の名前すら覚えていない事を何とも感じていない管理職も居り「究極の末期状態」と感じる日々ですが、そんな中でも「伴に頑張る社畜同志」が各課に生存しているのが唯一の救いかもしれません。

長くなってきたので、今度は「漆黒企業に入社した若者の末路」を書こうかな。

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