節税対策という名の無駄遣いは危険

節税対策 社畜流不動産思考
スポンサーリンク
大家
大家

今年は利益が多くなりそうだから、節税対策で旅行と車の購入をする予定なんだ。

新しいパソコンも購入して経費で落とそうかな。

社畜
社畜

大家業に本当に必要な経費なら問題ないけど、私的な出費は経費にできないよ。

それに経費を無理に使わずキチンと納税した方が銀行の印象も違ってくるよ。

おはこんばんにちは、社畜です(=゚ω゚)ノ

皆さんは確定申告は終わりましたか?

私は大家一年目から会計事務所と契約して毎年確定申告を行っています。

確定申告時期に話題になるのが「税金対策の経費計上」なのですが、皆さんは滑り込みで経費を使っているでしょうか。

私は「無意味な税金対策の経費利用は行わない派」です。 

先輩大家の皆さんの中でも「赤字にするか税金を支払うか」は完全に意見が割れるところですが、私には理由があって滑り込み経費を使わない事にしています。

毎年経費計上しても青色申告は通過しているから大丈夫、と考えているのなら大きな間違いです。

確定申告は文字通り「申告」であり、計上された経費が全て認められたわけではありません。

それを勘違いしているが実に多く、税務調査に入られた時に痛い代償を支払う事になる人が今も後を絶ちません。

まだ、無駄な経費を使う事により一時的に資金ショートして支払いに苦しむ大家が居るのも事実で、目先の税金回避のために、後々後悔する事がないように意識改革をしてほしいものです。

社畜
社畜

節税と脱税の違いは理解していても、その経費が脱税と同じ行為に繋がるという自覚と知識が浅い大家が増えています。

スポンサーリンク

税金対策の経費計上は王道なのか

税金を支払うのって何か損した気持ちになりますよね。

できる事なら税金は1円も払いたくないものですし、逆に払った分を還付してもらえると嬉しいのは全国のサラリーマンや経営者共通の想いです。

脱税行為は論外ですが、節税は法を遵守した王道の経営手段だというのは私も認める所です。

ただ、私には「無理をして節税対策をする必要性を感じない理由がある」ので、年末が近づいても一年の利益額について税金の概算予測をする事はありません。

むしろ、節税対策に時間を取られるのは如何なものかと考えています。

 



重視するのは節税額よりも手残りキャッシュフロー

不動産経営の場合、規模拡大を考えるのであれば絶対的有利な条件は「手持資金の多さ」です。

節税に固執してしまうあまり、手持ちのキャッシュが枯渇してしまうなんて話は良く聞きます。

税金は利益に対して支払うもので、利益額が小さくなると支払う税金額も圧縮されます。

このため、利益が出過ぎている人は年末が近づくと、不要な物を購入し利益幅の縮小を行う人が多いのです。

究極の節税は利益ゼロか減価償却などを駆使した赤字決算です。

利益が出ている時は例年以上に支払う税金額を見ると嫌な気分になってしまうのは同情します。

頑張って自分の努力で生み出したキャッシュを無条件で国に搾取される行為は私も悲しくなる事があります。

しかしながら、稼ぎが多い人が多くの税金を払う事で自治体サービスなどが維持されている事実もあるわけで、生きている限り正解の何処にいても私たちは納税の義務から逃れる事はできません。

そのため、書籍やセミナーなどで人気なのが「納税する金額を合法的に圧縮する」ことなのですが、ここで気を付けてほしいのは「節税対策が単なる無駄遣いや違法行為」になってしまう恐れがあることです。

納税額を減らしたい気持ちで必要のない備品や設備投資をし、手残りキャッシュが枯渇してしまうと経営に甚大な悪影響を及ぼす危険性があります。

節税対策は一種の麻薬に似た症状があると私は思っており、変な浪費癖を誘発する事態に陥る事もあるので、必要のない出費を意図的に作るのであれば潔く納税して「手元にキャッシュを残す」方が健全な経営をする事が可能です。購入を何でもかんでも我慢するのではなく、本当に必要な物を購入する事は問題ありません

目の前の節税対策よりも、将来の繁栄を見据える事が重要

大家業でも一般企業の経営でも同じですが、多かれ少なかれ金融機関から運転資金や設備融資などの資金調達をする事があると思います。

特に不動産事業を行う方々は銀行融資が途絶えたら、そこでゲームオーバー。

借入金を減らして新たな融資を受けられるまで途方もない年月を費やす事になります。

金融機関へ皆さんも確定申告や決算書を提出すると思いますが、決算内容が次の融資に大きな影響を与える事は間違いありません。

一番NGなのは当然ですが赤字決算で、次にNGなのが「赤字ではないが経費が多い事」「内部留保が極端に少ない事」です。

金融機関は当然ですが「利益が出ている会社には融資をしたい」と思います。

赤字が続く会社や個人事業主へ融資をし、返済が焦げ付くのは最悪の状況ですから当然です。

黒字決算が続くと、資金を調達したい時に金融機関は喜んで協力してくれ、金利交渉も有利に運ぶことが多くなるので、目の前の節税に必死になるよりも「将来の新しい融資を受けられる経営状況」になっている事が重要なのです。

「絶税対策をしたから、こんな赤字決算です」と言ったところで、金融機関は「その行為を評価はしません」ので、税金を払ってでも「内部留保を積み上げる」事が最重要課題です。

今は良くても「あの時、あんな物を経費に使わなければ良かった」と後悔する日が来るかもしれません。

そうなっても既に手遅れで、時を戻す事も無駄遣いを無かった事にもできません。

そうならないために常に一定額のキャッシュを用意しておく事が大切で、運用するなら「換金性の高い投資先」で運用する事が必要なのです。

新車の高級車は、あなたを見る周囲の目やステータスは上がるかもしれませんが「1円も事業利益を生まない」と、私のメンターはよく話します。

まったくもって同感だと私も思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました