おはこんばんにちは、社畜です(=゚ω゚)ノ
大家業を行う上で金融機関からの融資は誰しもが通る道。
少しでも条件の良い金利で長期間の融資を受ける事ができれば、毎月のキャッシュフローが安定し、規模拡大のスピードも上がります。
しかし、現実は簡単に希望通りの条件を獲得できない人も多いでしょう。
物件は欲しい、でも希望通りの融資条件が引っ張れない。
こんな時に思うのは「とりあえず金融機関からの条件を飲んで、繰上げ返済したら・・・」
これは間違いではない選択ですが、今後の規模拡大や金融機関との関係において、あまり良い結果は生まれません。
では、実際のところ繰上げ返済のメリットとデメリットはどんな物なのでしょう。
繰上げ返済には2種類の方法がある
繰上げ返済には「短縮型」と「軽減型」の2種類があります。
短縮型は、毎月の返済額を変えずに、返済期間を短くなる事で最終的な支払利息の総額を縮小できるメリットがあります。
次に軽減型ですが、こちらは最終支払回数変更を行わず、毎月の支払返済金額を減らすことで月々のキャッシュフローを改善する方法です。
軽減型は短縮型に比べ最終的な総支払額は多くなります。
長い目で見ると短縮型の方が最終的な総支払額は少なくすむ事になるのです。
繰上げ返済のメリット
以前に書いた「元利均等払い」「元金均等払い」とを掛け合わせると「元金均等払い」で「短縮型繰上返済」が、最も総支払額が少なくてすみます。
安定的な不動産賃貸経営を確立したければ「支払い面だけを考えた場合」、この方法が最適解です。
早期に完済する事で多少の空室問題が発生しても安心感を得られ、次の物件への投資に集中して取り組めます。
ローン完済する事で完済済み物件を新たな融資の担保設定にする事も可能で、次の融資にも完済物件は強い味方となります。
繰上げ返済を行うベストなタイミング
繰上げ返済を実行するタイミングは以下の状況です。
①残高が多く②金利が高い物件から優先的に実行するとメリットが大きい。
ほぼ同額で返済の残年数も同数の場合は「元利均等物件を優先」して下さい。
理由は単純で「支払い利息の総額が多い方」を選択するだけです。
金額は最低でも200万単位で繰上げ返済しないと、一定のメリットはありません。
この時に注意する事は繰上げ返済手数料が発生する契約で融資を締結しているかどうかで、繰上げ返済前に契約書を確認してください。
次に注意すべきは100万円貯まったから100万繰上げ返済するのではなく、万が一の突発的な出費に備え、一定の余裕資金が口座に貯まってから繰上げ返済をするという事です。
返済する事に注力し過ぎると、突発的な大型修繕に更なる融資を受ける事になってしまうので、余力資金を残しておく事を忘れないで。
繰上げ返済のデメリット
不動産賃貸業を行ううえで、繰上げ返済にはデメリットも当然あります。
短縮型の繰上げ返済の場合、月々の支払負担額は変わらないためメリットがデメリットに変わってしまいます。
先にも書いた通り、万が一の高額出費が発生した時に資金ショートしてしまい、結局新たな融資を受ける羽目になっては本末転倒です。
また、毎月のキャッシュフロー(手残り)を増やしたい方には、何らメリットはありませんので、ご注意を。
金融機関は繰上げ返済を行う場合、手数料を取られることが多いので、少額で何度も繰上げ返済をすると結果的に手数料負担の方が高額になってしまいます。
最大のデメリットは「金融機関との関係性が悪くなる可能性がある」と言う事。
金融機関も融資実行する時には当然リスクを背負ってお金を貸すので、リスクに見合ったリターン(利息)を求めるのは当然です。
彼らも慈善事業ではないので、利益が減る場合には当然「この人に融資をしても旨味がない」と判断され、次の融資案件にも消極的になるのは当然です。
繰上げ返済で物件の規模拡大は確実に遅れる
繰上げ返済を実行するという事は、次の物件を購入の種銭(自己負担分・頭金)を先に使ってしまうわけですから、事業の規模拡大スピードは確実に遅れる事は覚悟して下さい。
これ以上の規模拡大を予定していないのであれば、金融機関の利益を考えず繰上げ返済するのは無問題です。
今後も物件数を増やし、大家として規模を拡大したいのであれば繰上げ返済は見送る方が良いです。
繰上げ返済できるキャッシュを次の物件の資金に充てる方が大家としての規模拡大が圧倒的に早く、収入も上がります。
繰上げ返済より新しい物件購入。数字と心理で導く判断基準
適度な繰上げ返済は金融機関と相談しながら進めて問題ないですが、実際のところ繰上げ返済をして総支払利息額減らす事と新しい物件を購入して新たに得られる家賃のどちらが大家の利益に繋がるかを考えた場合、「新しい物件を購入する方」が長期で考えると大家に有利です。
金融機関側も、繰上げ返済で得られる利息額が減少する事よりも、新たな融資を確保できる順調な大家へ追加融資を行いたいのが本音です。
そうする方が互いにとってWin×Winの関係になるのです。
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