2棟目新築は原価高騰で着工を前倒しに

色んな家の形 大家体験記
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おはこんばんにちは、社畜です(=゚ω゚)ノ

以前ご報告させて頂いた2棟目の新築工事ですが、昨今の資材高騰の煽りを受け、着工を前倒しで行う事となりました。

特に木材の高騰は凄まじい勢いで値上がりしており、今までの2割~4割以上の原価が高騰しています。 ※その辺の記事はこちらです

これはテレワークが世界的に普及してきた背景もあり、アメリカや中国で都会の暮らしから郊外の暮らしに生活環境がシフトしてきたのが大きな要因です。

日本は欧州やカナダからの仕入れが多く、この辺の企業が高値で買付してくれる両国へ販売先を変更しているのも要因。

両国は日本と違い、圧倒的な財力と「多少の質の悪い商品も購入してくれる」といった、販売業者側からすると好条件で購入してくれるので、品質と価格に拘る日本企業の商談の仕方が裏目に出てしまったのではないでしょうか。

新築報告1回目の記事は、こちらです

新築報告2回目の記事は、こっち

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材料費の高騰は木材だけではない。建築業の死活問題になる可能性も

建築木材の高騰もさることながら、建築に必要な原材料は値上げの一途をたどっており、その値上がりペースが尋常ではないため、逆に建築業を苦しめている結果になっています。

基礎に使用するコンクリートや鉄筋の値上がりも凄い勢いで値上がりしており、アメリカと中国の住宅需要の増加だけが全ての原因ではない所まで来ているのが深刻です。

この値上がり分は、当然ながら私たち購入者への負担となるのですが、企業側もそれでは家が売れないため、コスト削減に悪戦苦闘する日々が続いています。

資材業者は値下げで売れない。そうなると不利になるのは下請け業者

資材の値引きは難しいのをご存じでしょうか。

これは国内で圧倒的に資材販売の業者が少ないため、建築業者は「仕入れ先を増やせない実情」があると聞きました。

資材業者も生活がありますから、安易な値下げ販売は当然おこなわず「需要と供給のバランス崩壊」が起きているのが建築業界なのです。

販売価格を上げず、しかし原価は上がっている。

そうなると削れる場所は限られてきます。

そうです、下請け業者や協力会社への人工代の値引き交渉が最初に着手されるコストダウンなのです。

下請けは値引きされた価格を工期短縮で補う

そうなると、下請けとしては人工さんを効率良く現場に派遣したくなるので、当然ながら工期に無理が発生し、資材の質を下げたり構造計算上問題ない場所は使用する資材を削るか規定のサイズと違う物を使い出したりと、苦肉の策を講じてしまう危険性が増大します。

企業は利益を出さなければ生き抜く事はできないので、頭では理解していても背に腹は代えられない状況に陥ってしまうのです。

これが招く惨事とは・・・・・そうです、手抜き工事による事故です。

 



安易な値下げ交渉で施主が招いた事故もある

過去に、施主側や元請け会社による不条理な強行値下げで、建物に重大な過失と見られる欠陥工事物件の悲惨な事故がありました。

これは安易な値下げ交渉を行う施主や、販売価格に原価を反映しないで何とか仕事を取ろうとする企業の両者が招いた事故だと思います。

私のような収益物件を発注する側が値引き交渉を行う時には「エアコンやキッチンなどの設備」だけにするべきで、建築資材に値引き交渉の手を入れてはいけません。

業者にも必ず「建築資材での価格調整はしない形で交渉させて欲しい」と伝える事で、しっかりした会社なら相談に乗ってくれますし、良い営業担当なら設備だけなら原価を正直に話してくれます。

その中で企業側に当然の利益を渡しながら交渉する事が互いの信頼にも結びつくのです。

 



着工を前倒しにしたのも互いの信頼の元で決めた事

今回、10月着工の予定を6月に変更したのには大きな理由があります。

契約後に基礎工事の値上げが決まり、担当営業からの相談を受けての前倒し着工なのです。

担当
担当

社畜さん、管理は万全に行うので基礎工事だけを

先に着手させて欲しいんです。

10月に行うと収支が苦しくなる計算になってしまい・・・。

支払いの前倒しは当然しませんので。

社畜
社畜

了解ですよ。基礎工事終了後から上物着工までの

数ヶ月の管理方法も教えて下さい。

ふむふむ、大丈夫そうですね。

担当
担当

ありがとうございます!

つきましては、予定していた地鎮祭も今月に・・・。

社畜
社畜

あ!そうですよね。

素で忘れていました(笑)

こんな軽い会話で着工が決まりましたが、実際には担当者さんと築き上げてきた互いの信頼あっての工期変更なわけで、実際に値上がりする金額を聞いて自分も驚きました。

ここは業者さんを助ける意味でも、自分が了承することで全ての人達が笑顔で工事できると思ったので即答でOKを出したわけです。

建築資材は既に在庫を抑えてくれていたので、基礎工時さえ先行してしまえば追加費用の支払いはお互いに発生せず、両者にとっても基礎工事会社さんにとっても「三方良し」で終わります。

10月に着工していたら、恐らく元請けと下請けの両者が苦しい立場になってしまうので、私さえOKすれば万事解決です(=゚ω゚)ノ

日本が抱える深刻な職人不足も今後の価格高騰に

日本は世界に誇る技術大国で、建築に関しても世界から高い評価を得ているのは皆さんご存じでしょう。

しかし、今や日本は深刻な職人後継者不足に悩んでおり、肉体労働離れで職人が圧倒的に不足しています。

今回の基礎工事も原価の高騰だけでなく、職人さんの給与改定も要因なんです。

高い給与を支払わなければ簡単に退職してしまう程に肉体労働の雇用確保は大変で、人口減少による働き手不足を解消するには職場環境の改善が必要です。

賃金を上げ、労働時間を管理し、丁寧に仕事を教えていかなければ、人財(人材)を確保できないのが日本の技術職です。

高度な技術力を学びに海外から多くの労働者が来日しますが、いずれ彼らは母国の発展のために帰国してしまうので、やはり国内の労働者を確保・育成するのが最重要課題なわけです。

そんなこんなで急遽ですが地鎮祭を行います

施主側がしっかりと企業に寄り添って話しを聞けば相手も親身になって相談を聞いてくれたり、他に良い手がないか色々と動いてくれます。

デジタル化が進んだとはいえ、最後は「人対人のアナログの世界」なのです。

地鎮祭の前倒しでバタバタする事にはなりますが、それはそれで後に営業さんと「あの時はバタバタでしたね~(笑)」と笑い話ができる良い思い出になると思います。

どちらが偉いとか、どちらが上とか、そんなのは不動産事業に限らず全てのビジネスでお互いが対等の立場で話し合う事が大切。

メンターからも、自分の父親からも教わった大切な言葉「人に偉いも偉くないも無い。人を下にしか見れない人は、誰からも助けてもらえない」は、私の金言です(=゚ω゚)ノ

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